りぼん創刊60年!!「りぼんと私」書きました

今年は集英社から発行されているりぼん創刊60年。小学2年生だった私をとりこにした漫画雑誌が「りぼん」でした。

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りぼんに出会った

初めてりぼんを手にしたのは忘れもしない昭和60年の夏。普段は欲しいものをなかなか買ってくれなかった母が立ち寄った商店(当時はまだコンビニエンスストアが珍しかった頃、私の家の近くはまだコンビニは無かった)で、棚に置かれたりぼんを手に取り表誌を眺めていた私に「買ってみる?」と言ってくれたのです。

読んでみたかったりぼんが読める、珍しく母が私だけに物を買ってくれる、私は踊り出しそうなうれしい気持ちを抑え、母の気分が変わる前に買ってもらわねばと急いでりぼんをレジに持って行きました。

家に帰り付録を取り出し、りぼんのページをめくった瞬間、まだ読んだことも無い漫画のとりこになったことを覚えています。りぼんは読み切りの漫画がすくなかったので、ストーリーが展開している少女漫画にいきなりおじゃますることになったのですが、なんのこっちゃわけもわからず何度も何度もくりかえし読んでるうちにずっと読み続けてるんじゃないかって錯覚するくらいストーリーを覚え、のめり込んでいきました。

りぼんに連載されていた作品たちは、漫画といえばコボちゃんしか知らなかった小学生の女の子の心を一瞬で奪っていきました。

ちょうどちびまる子ちゃんが連載しはじめたころ、当時のりぼんはちょっと大人びた胸キュン恋愛漫画以外にも岡田あーみん先生、赤座ひではる先生など笑えるギャグ漫画があったりして、小学生2年生でも十分理解できる漫画雑誌だったのです。

初めてりぼんを手にしたその日から、りぼんを買うことが毎月の楽しみになり、おこずかいを貯め、足りないときは母のご機嫌の良い時におねだりしたり、お手伝いをして小銭を稼いだりして、なんとかりぼんを買っていました。そう、まんまとりぼんっ子に育っていったのです。

同級生にはなかよし派、ちゃお派もいましたが、私はりぼんから浮気することはありませんでした。毎月のりぼんはもちろん発売日に買い、みーやんのとんでもケチャップも隅々まで読み、連載されているお気に入りの作品が単行本で発売されれば本屋へ自転車を飛ばすりぼんっ子。

りぼんに連載している漫画に憧れ、自分で漫画を描いたりしました。表紙も作って「ひとみ」という名前の雑誌風の漫画も作りました。学校では漫画クラブにも入りました。

大好きだった漫画たち

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初めてりぼんの漫画で好きになったのが本田恵子先生の「月の夜 星の朝」。いまでもはっきり覚えています。りおが遼太郎との別れを決意し、電車に乗って離れ離れになるシーン。なんて大人なんだろう、中学生ってすごいなぁと小学生の私にはドキドキする内容でした。今思えば純粋な青春ストーリーなんですけどね。

それから水沢めぐみ先生の「ポニーテール白書」。主人公結が少女から大人へ成長する、多感な時期を描いた作品です。結が好きになる郡司くんがかっこよくてかっこよくて。当時は郡司くんに憧れた女子、クラスにたくさんいたんじゃないでしょうか。最終回、トレードマークのポニーテールをおろし、髪を短かく切った結がなんとも大人にみえて仕方ありませんでした。

同じく青春ストーリーの代表作、柊あおい先生の「星の瞳のシルエット」。すすき野原の男の子、この久住くんも普通の少年なんだけど、めちゃくちゃかっこいい。いつか久住くんみたいな男の子と胸キュン運命の出会いがあるんだって本気で信じていました。それから思い出深いのが、全員プレゼントでゲットした星のかけらのネックレスチェーン。大事にしすぎて傷がついてしまい水晶(もちろんプラスチック)が半透明になってしまったことも懐かしい記憶。忘れられません。

それからファンタジーの名作といえば絶対にはずせないのが池野恋先生のの「ときめきトゥナイト」。りぼんは読んだことなくてもときめきトゥナイトは知っているなんて人も多いのではないでしょうか。私が読んでいたのは1番初期の蘭世と俊の時代です。その当時はまさかときめきトゥナイトが鈴世となるみの部、蘭世と俊の子供である愛良の部などと続くとは思ってもみませんでした。

ギャグ漫画で有名なのが岡田あーみん先生の「お父さんは心配性」。今でもわたしの本棚に大事に取っておいてあるのが当時買ったあーみん先生の単行本の数々。消費税が導入される前のまだ一冊定価360円だったころの単行本です。当時はただただ光太郎の奇行がおかしくて笑っていましたが、今ではヴイレっじばんがーどなどでも売っていたり、世代を超えて支持されている一流のギャグ漫画になりましたね。

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他にも高田エミ先生の「ねこねこ幻想曲」、一条ゆかり先生の「有閑倶楽部」、高橋由佳利先生の「なみだの陸上部」、浦川まさる先生の「いるかちゃんヨロシク」、萩岩睦美先生の「アラビアン花ちゃん」などなど挙げたらきりがありません。私が読んでいた時代はまさにりぼん黄金期といわれる時代でした。

りぼんからの卒業

そんなりぼん大好きっ子も中学生になる頃。段々と現実の学校生活では人間関係に悩み、さまざまな葛藤を覚えて反抗期を迎えていました。大好きだったりぼんのファンタジーな世界や、恋に恋しちゃうような幼い気持ちを盛り上げてくれた漫画たちと自分が置かれている現実とのギャップに気持ちが離れていきました。

まわりではちょっと大人びた内容の花とゆめ、または少年サンデー、ジャンプなどの少年漫画などを読む女子も増え、気がつけば私もりぼんを買う習慣がなくなっていったのでした。風の噂でりぼんで連載している「天使なんかじゃない」という作品が大人気になっていると聞いて、りぼんを読まなくなっている自分を再確認したものです。

自然とほんとうにそれは自然な別れでした。
あんなに夢中になって読んでいたりぼん。大事に大事に取っておいた付録。全員プレゼントで必ず応募して集めたグッズの数々。いつの間にかそれらは押入れにしまわれていました。

私にとってりぼんを読んでいたことはその後に人生に多大なる影響を与えたとか、そんな大げさなことではありません。

しかし、思春期を迎える前のほんのまだ子供だった頃。
人を好きになったり、勉強が大変だったり、いろいろなことがこれからあるんだろうな。そんななんとなく少し先の未来が見えてきた頃。

りぼんに連載されているすべての漫画の登場人物たちが繰り広げる世界。ファンタジーもギャグも恋愛もすべてひっくるめてキラキラと輝いているりぼんの世界は、これから長い長い旅が始まる渡り鳥が旅たつ前の、栄養を蓄えそっと羽を休められる、そんな安息の島でした。少女だけに許された特別な世界だったと思うのです。

りぼんの世界にどっぷりと浸かり、空想妄想を繰り返した幼い少女時代を過ごした時間が私の体の中で養分となり、その後の苦しくてしんどくてつまらなかった学生時代を乗り越える一つの糧になっていったんじゃないかと。

現実は甘くなく、つまらない毎日だった。けれど漫画はいつだって絶対に私を裏切ることなく、ワクワクドキドキの世界に連れて行ってくれました。小学2年生のあの日、りぼんから始まった少女漫画の世界は私の人生に欠かせない一つの宝物になりました。

りぼんっ子がお母さんになって

そして、りぼんっ子だった少女はアラフォーとなり、男の子のお母さんになりました。
彼が今夢中になっているのが月刊コロコロ。ギャグ漫画ばかりの男の子向け漫画雑誌です。そんな息子が一生懸命コロコロを読んでいる姿を見ると、とても羨ましい気持ちになります。夢中になれる漫画に出会え、大好きな漫画の世界にどっぷりと浸かっている姿は、まるでりぼんっ子だった私を見ているよう。

きっと彼もコロコロに夢中だった頃を懐かしむ時がくることでしょう。
人生のほんの一時、りぼんに夢中だった幼い私がいたこと。りぼんと私。りぼんっ子だった私の大事な大事な思い出です。

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